アメリカン・ロック。

高校時代の友人S(しばらく会ってない)の80年代初頭の頃の彼女であったヨリコという女は、見てくれはいい女であったがいいとこのお嬢さんで、まぁ今で言えばセレブですか。その女が好きだったのがトトとかジャーニーとかスティクスとかホール&オーツとかサバイバーとかいわゆるアメリカン・ロックで、一方オレは当時パンク/ニューウェーブ青年で、明確に覚えているのはSのアパートで初めてヨリコと会った時にちょうどオレが購入してきたレコードがクリエイション・レベルであったことだ。ヨリコになにかそれを鼻で笑うような仕草をされ、それは衝撃だった。
この事件以来、陽気でステキなアメリカン・ロックが嫌いになった。


そういう偏見で生きていると得られないものがあるのも確かであって、アメリカン・ロックが全て「陽気でステキ」かというと、当たり前だが全くそんなことはなくて、それ以来親の仇のごとく聴いて来なかったアメリカン・ロックを最近ぽつぽつと聴き始めております。ニール・ヤング、サイコー!! ザ・バンド、カッコいい!! カントリー・ジョー&ザ・フィッシュ、サイケだ〜!! とか言いながら(そういった「ロックの基本」をオレは往々にして押さえておりません)。でも考えてみればドアーズだってMC5だってイギーだってデッドだってザッパだってみんな「アメリカン・ロック」だ。


2〜3年前、やはりアメリカン・ロックも聴いとこ。と思って聴いてみたトトとかジャーニーとかフォリナーとかJ.D. サウザーとかはやっぱ好きになれんかった。その違いは何なんだ???