D-1 ドラム選手権!!

いやー、実に思い切りアホな大会を見に行った。もうサイコーに爽快な気分だ。それはこれだ。→ http://homepage2.nifty.com/nonakagoku/d1/
いや、実を申すと、昼から新宿に用事があって配偶者とともに新宿をうろうろしていたわけで、用事が終わると何もすることがないのでタワーやらユニオンやらに行ってCDを10枚も買い込んで早く家に帰ってビールでも呑みながらそれを一気に聴こうと思っていたのだ。ふと気付くともう薄暗くなりかけてて、あ〜あ、ホントは明るいうちに四谷くらいまで歩いて行こうと思ってたのになどと後悔する気持ちが、立ち飲み屋でビールと焼酎という展開になったのであった。新宿ピットインにほど近い立ち飲み屋で軽く喉を潤してとっとと帰ろうと思っていた。そしてそこそこ喉も潤ったが、今日はピットインで誰が演奏してるのかなーなどとピットインの出演者の看板を見たのがそもそもわれわれの過ちであった。「おー、ドラム合戦やってるじゃん」などと階段を下りて行くと、ステージ横からドラムセットが運び出されている最中。Bブロックの一回戦が終了したところらしい。そこで配偶者が「あ、HIKOちゃんだ」などと大会に出場していたDAUZEのHIKOちゃん(配偶者の友人)に話しかけたところから既にピットイン入場が決定したのだった。われわれが入場したのが7時30分をちょっと回った辺り。入場すると満面の笑みの副島(輝人)さんに遭遇。副島さんは本日のジャッジ。あと、店長の鈴木寛ちゃんも。東大教授の松原隆一郎氏も。で、われわれが観戦(最近はライブを見ることを「観戦」と言う輩が増えているが、今日のD-1こそ、まさに「観戦」と呼ぶにふさわしい)したのは第二回戦から(6時にスタートしたらしい)。そして最初に出場したのが、あ、ウッキーじゃないか! なんと。多分いまメルトバナナのドラムを叩いている。対するは不勉強ながらお名前を存じ上げない竜巻太郎さん。演奏の時間が過ぎるとのなか悟空氏がフライパンとスティックを持ってステージに上がり、カンカンカンカンカンカンと終了を指示する。のなか氏は司会も務め「では、今の対戦のジャッジをお願いします。」というと一番前に陣取った副島さんと松原教授と鈴木寛ちゃんが真面目にサッと軍配の旗を上げる。ワハハハハ。もうそのジャッジの仕方とか、そのジャッジに対する観客の拍手とか歓声とか、グルーヴ感がサイコー!! ここで惜しくもウッキー敗戦。そんな風にしてドラム合戦は進んでゆき、決勝はシードの小山彰太さんと竜巻太郎さんの対戦。これまでの対戦が爆音、ツインペダルのバスドラ鳴りまくり、手数で体力勝負、気合い一発シンバル連打、といった体力勝負的だったのに対し、さすがに小山さんのドラムはブラシから始まりスティック〜マレットと、実に幅広い音色を使い分ける繊細なドラミング。対する竜巻太郎さんもそれに呼応し、直前のセットで見せたハードコアなドラミングとは全く別の顔を見せる。そして決勝戦も終了したが、最後ののなかさんの締めも良かった。つまり、最終のジャッジは彼本人が行ったのだった。優勝者は竜巻太郎さん。実際彼のドラミングは本当に良かった。ドラムを叩くことや、相手のドラマーと一緒に演奏することが楽しくて仕方がない、という雰囲気がひしひしと伝わってきた。そして準優勝はジャッジ3名で決定しHIKOちゃんが獲得。
これだけのドラミングの嵐を聴くのは生まれて初めてだったが、全く飽きが来ない。もちろんドラマーの動きを見ているからというのもあるけれど、各々の個性があからさまに浮き彫りにされるのだ。見る側としてはこんなに楽しいことはない。そして相手のドラマーがどんな風に叩いた時に自分はどんな風に叩くかという駆け引き。これも見ていて、聴いていて本当に楽しい。エンターテインメント上、優勝者や準優勝者を決定しはするが、観客も出演者も、優勝者が音楽的に一番優れているなんて思っちゃいないわけだ。つまり、そういった大前提のもとで行われている大会であるからして、観客も大満足したに違いなくて、拍手鳴り止まずのグルーヴ感は出演者や企画者、ジャッジ、スタッフ全てに向けられたものであったと思う、というか、そう思いたいよね。汗だくのドラマーの皆さんはじめ、関わった方々、本当にお疲れさまでした。次回のD-1にも期待したい。こういうアホな企画は、いいなー。素晴らしい!!