ジム・モリソンとか。

まず宣伝広告から。
3月15日発売
『聴き飽きない人々』〈ロックとフォークのない20世紀〉対談集完全版
菊地成孔大谷能生岡村詩野/高見一樹/D/長嶺修/沼田順/村井康司/yoshi-p 著
B6判上製 240ページ 2,205円(税抜2,100円) 学研
前の本はだいぶ対談部分がカットされておりましたが、そのコンプリート・ヴァージョンです。ゲラをチェックしたところ、後半オレはやる気のなさ満点でドーパミンが全く分泌されておりません。というか菊地成孔のマシンガン・トークに完全に押され気味です。疲れております。みなさんどうぞご購読を。

さて、午前中春眠をむさぼっておりましたら二件の宅配がありまして、二度起こされました。最近は朝寝・昼起というのが習慣になっているので午前中の宅配は本当につらい。しかしそれが『ラ・グリマ』のバルクのCDとCD内袋及びセロパックという制作資材である以上は無視も出来ないわけで、パジャマのまま二度玄関先でサインをし、また寝た。いよいよ慌ただしくなってきたわけで、来週中にCDのパッキング、お店への梱包・発送、サンプル盤梱包・発送など全ての決着をつけなければならない。doubtmusic非公式資材セッティング係長を自称する牧野琢磨(湯浅湾ギタリスト)のスケジュールの都合がついたので、コキ使うつもりである。こういうのがいい演奏につながるんだよ(ウソ)。そういうわけで牧野くん、よろしく。と書いたところで牧野くんから呑みのお誘いが。これから行ってきます。

最近ドアーズのリマスタ版CDを買って聴いているのだが、1stはちょっとショックだった。「ハートに火をつけて」と「ジ・エンド」のジム・モリソンのカットされてたヴォーカル(ヴォイス)部分がハッキリ聴こえるのね。特に「ジ・エンド」の後半の盛り上がり部分は、オリジナル・ヴァージョンを聴き慣れている耳にはちょっと違和感を感じる。などと7年前にリマスタ盤が出てるのに今頃になって気付いたマヌケな男は私です。"fuck, fuck, fuck, yeah!" 67年当時に規制されてカットされたこのコトバは30年ちょい経過して世に出していいことになった。どういう了見なのか。誰の判断なのか。メーカーの自主規制/判断なのか。それはコトバ文化の進歩なのか、後退なのか。価値観の変化なのか。ではその変化を判断するのは誰なのか。"fuck" というコトバがなくても十分に音楽としての力強さを持っている「ジ・エンド」という曲の未発表ヴォイスを今更公開されてもこの曲に対する評価は全くブレない。決してジム・モリソンが突出していたわけではなく、この曲の全ての要素が力強さを形作っていると思う。だから"kill"だとか"fuck"だとかをジム・モリソンひいてはドアーズの評価軸にする意見には反対だな。