オリコン訴訟。

既に何人かの方がブログなどに書かれているので、ご存知の方も多いと思うが、オリコンが、いちフリーライターに5000万の損害賠償訴訟を起こした。知らない方はまず、ここを読んでください。リンクされている津田さんやインフォバーンのサイトも。
http://ugaya.com/column/061219oricon.html
訴えられた烏賀陽さんは、私のブログにも数回登場していただいた知人である。これはエライこっちゃと、様々なブログやオリコンのウェブサイトを読んでいたここ数日。私が決定的に納得がいかないのは次の点である。(1)なぜオリコンサイゾーの出版社インフォバーンを通り越して烏賀陽さん個人に対して訴訟を起こしたのか。(2)オリコンが詳細なチャート集計方法を明かさないのは何故か。(3)烏賀陽さんもウェブサイトに書かれている通り、本人同士(オリコン烏賀陽さん)の言葉のやり取りをしなかったのは何故か。
フリー・ジャーナリストはフットワークが軽く、雇われのジャーナリストには出来ないような、モノゴトの核心に迫るようなことが書ける。それと引き換えに、記事に対するリスクをも自分一人で背負わなければならない。しかしそのリスクが言論の圧殺であっては決してならない。今回の訴訟は自由な言論の、いわば圧殺である。オリコン側が圧殺ではないと主張するなら、詳細のチャート集計方法を公にすべきであると思うし、それをわれわれに知らしめて初めて同じ土俵に立てるということでもあるのではないか。(オリコン側はチャート集計方法を「調査方法について昭和43年のランキング開始時以来明示しています。」と言っているが、ウェブサイトを見る限りにおいてはその調査方法は明示されてはいない。)
http://www.oricon.co.jp/news/confidence/40446/
http://www.oricon.co.jp/rank/index2.html
烏賀陽さんもいま、とても混乱していると思うので「返信不要」としてメールを送ったのだが、それにも関わらず丁寧な返信が来た。なんとかしたい。しかしどうすればいいのか。いろいろなところに電話をしているが、なかなかオレの欲しい情報が得られない。
これはオレ自身にとっても、とてもラディカルな(根本的な)問題なのである。そもそも音楽チャートは何のために存在するのか。それを公表することに何の意味があるのか。もしdoubtmusicのCDがオリコンのチャートに入ったらどうしようか(あり得ないことだが・笑)。多分オレは喜ぶと思うのだ。「これで売り上げ倍増!」とか言って。それはチャートに入ることは宣伝になるということが分かっているからだ。それを読む大衆心理がわかっているからだ。音楽チャートが作り出す人気や大衆心理、売り上げ、といった効果は計り知れないものがある。ただ、それは音楽の善し悪しとは全く別物だ。もちろん音楽も素晴らしく、売り上げも素晴らしいというものは、ある。チャートに盲目になるという、ある意味権威主義的な部分に世の中が何の疑問も呈さないとしたらやはりかなり病んでいるとしか思えない。烏賀陽さんはそこをラディカルに衝いた。何の問題があるのか。
以上は私の考えであって、裁判となると具体的な証拠や弁論が重要な鍵を握る。その、法的に有効な証拠とか、ウラとか、そういった具体的な事実が欲しいのだ。何かご存知の方、私宛に連絡をください。