ライブ3日間。

20日、21日。新宿ピットインにてアルタード・ステイツ2デイズ。物販係として二日とも張り付く。一日目は高橋悠治さんとのセッション。ピアノという楽器はどうひいき目に見ても音楽を拘束してしまう。ピアノが入るとやはりピアノの音に、いい意味でも悪い意味でも引きずられる。いつものアルタードの、折々のドカンという爆発はなかったものの、ピアノを相手に実にきれいな演奏。悠治さんはラップトップも操ったがほとんどはピアノの演奏。ピアノとアルタードがこのような形できれいな音を生み出せるのは意外だった。予想外の収穫。ライブ終了後名古屋から来てた舞海ちゃんと3時まで呑み。タクシー(笑)。
二日目、さすがにプレイズ・ピンク・フロイドとあって、ピットイン満員酸欠状態に。開場ギリギリまでのリハ。リハを見ていただけで大笑い。細部までちゃんとコピーしてるー。ちなみにピットイン・スタッフまで気合い入りまくりで、壁掛けのLPが『原子心母』、『狂気』、『炎〜あなたがここにいてほしい』に差し替わっていた。これは店長鈴木さんが私物を持参したもの。ジャズの店なのにー(笑)さすがです。タイセーさんとか記念写真撮ってたな。演奏曲は予告通り「原子心母」(A面ね)、『狂気』(全曲)、「狂ったダイアモンド Part.1」。ファースト・セット、「原子心母」は松本さんの金管アレンジが圧倒的。コーラスも圧倒的。改めてこうやって聴くと「原子心母」はすごい楽曲であることに驚かされる。バイクの轟音は岡本さんが再現。最後のメジャーコードによる感動的な(笑)エンディングでファースト・セットは終了。
それにしてもオッサン率が高い。おっさんの発する熱気でピットインは暑苦しかった。セカンド・セットは『狂気』全曲の完全コピー。もう岡本さんのSEとピアノを含むキーボードが大活躍。当時はオーディオ・チェック用のLPとしても名を馳せた『狂気』だが、岡本さんなしにはこの企画は実現しなかっただろう。終了後の打ち上げで岡本さんの苦労話を聞き、涙ぐんだ。ウソ。大笑いしました。色々と細々したミストーンやトラブルはあったものの『狂気』全曲も無事終了。アンコールは(というかアンコールがあってもなくても関係なく演奏した)「狂ったダイアモンド」。近年の再発盤は「狂ったダイアモンド」ではなく「クレイジー・ダイアモンド」なんですね。「21世紀の精神異常者」は「21世紀のスキッツォイド・マン」だし。なんやねんその邦題、という話ですよ。「狂った〜」は鬼怒無月の完コピ・ギターが炸裂。うっちゃんのギターと相まって見事なギルモア合戦。終了後ピットインにて打ち上げ。3時過ぎまで。うっちゃんとタクシー相乗りにて(笑)。
それにしても、このようなアホな企画を真剣にやるその関西人気質に、みごとにしてやられた感じだ。年に一回この企画は継続していただきたい。次はシカゴか!?
22日。昨日のアホな企画とは打って変わって、渋谷公園通りクラシックスにて、イクエモリ、内橋和久、高橋悠治のライブ。途中入場。うっちゃんのダクソフォンに耳を奪われるものの、イクエさんの抜群のタイミングでのノイズ、悠治さんのピアノの動きには驚かされる場面も多数。とりとめのない音の羅列ではなく、一本筋が通っている感じ。終了後、みんなで軽く打ち上げに。イクエさんは約1年ぶりにお会いし、お元気そうで何より。渋谷からうっちゃんと終電で帰ってくるも、満員電車でうんざり。でも夜中の空気は比較的心地良かった。