星の下(もと)に。

こういうのを「そういう星の下に生まれてきた」というのだろうか。電話とか玄関のピンポンとかが何故か一斉に鳴るのである。しかも飯を食ってる時とかに。今日はこうだった。昼飯を準備していた。卵とウィンナーとピーマンとタマネギを炒めて、それは完成。上手そうな匂いが漂ってきた。これとパンだけじゃ後でちょっと腹が減るかなと思ってレトルトのカレーを5分間鍋の湯に入れて口を開いて、まさに皿にどぼどぼっと入れている最中にケータイが鳴ったのだった。レトルトのカレーは皿に注ぐのを途中でやめて立てかけて置いたりすると外側にカレーが垂れたりして、そういうのはオレはとてもイヤだし、かといって電話に出ないわけにも行かない小心者なので、片手でレトルトカレーの口を皿の上に掲げぽたぽたと最終汁を皿の上に垂らしながらわざわざ電話に出る私。「さっきご依頼されたフィルム出力、出てますからー。」出力センターからだった。
電話が終わり、最終汁も皿に盛られて昼飯を食おうとしたまさにその瞬間、玄関のピンポンが鳴った。東京電気保安協会のブレイカー・チェックだった。「すぐに終わりますから。」とおじさん。「ここが30アンペアのブレイカーね。で、こことここがオフになってますから、漏電があっても大丈夫ね。ここからここまでは漏電してないかチェックします。それでね、もし電力が足りないといった場合は言ってもらえれば一ヶ月▲円で電力の〜〜。」おじさんの説明の間、家の電話が鳴ったのだった。これは無視できる理由があるので、留守電にしとく。「もしもし。メタの高沢です。また電話します。」メタカンパニーの高沢社長だった。東京電気保安協会のおじさんが帰った。さあ飯が食える、と思ったらケータイが鳴った。高沢社長だった。「いま家の方に電話したんだけどね。留守電も入れといたんだけどね。いまダイジョブ?」「あ、はい。」「あのね、星光堂からアマゾンの件でメールが来てね・・・」色々と問題点が多く、電話は長くなった。「じゃすいませんが高沢さん、なんとかよろしくお願いします。また相談に乗ってくださいよ、拡売の方法に関して。」カレーと炒め物は完全に冷めていた。
そういや今日はなんともタイミングが悪く、非効率的な動きしか出来ない日だった。同じ所を何度も行ったり来たりして。自転車で。税金未納通知とか来たりして。3,000円だけど。払わなきゃ差し押さえになる場合がありますとか書いてあって。なるわけねーっつーの。3,000円で。