音楽を聴く。

本日も早起き。9時半だよ! 11時から印刷関連の打ち合わせ。それが終わってから原稿書き。それが終わってから(終わってないが)東新宿のメタカンパニーに納品。その後、アルタード・ステイツのマスタコピーを受け取りにZAKのスタジオへ。ZAKのスタジオにいたのは私の知っているミュージシャンであった。つーか本人もうブログに書いてるので http://d.hatena.ne.jp/otomojamjam/ 明かしても問題はないのであろう。ただミックス中で真剣な顔をしていたのでスタジオに入らずにマスタだけ受け取って立ち去る。それから今度は大泉学園インエフへ。チラシを置かせてもらおうと思って入ったら、なんと黒田(京子)さんと翠川(敬基)さんと太田(恵資)さんが酒呑みながら黒田京子トリオの打ち合わせ中。黒田さんと会うのは十年ぶりかなー。ライブご無沙汰です。で、マスターの佐藤さんも含め色々と重要な話もして、その後池袋によって道草してから家に戻ったのが8時半頃。
さっそくワクワクしながらアルタードのマスターを聴く。いや〜さすがZAK。音の粒が細かいしひとつひとつの音が生きている。嬉しくなった。ここで宣伝。アルタード・ステイツ発売日、5月28日に決めました。ZAKの多忙やらジャケやらマスタリングやらうっちゃんが日本に居ないとか様々なトラブルを乗り越え、ようやく今日発売日を決定。タイトルは「bluffs II」。凄い演奏です。皆さんお楽しみに! なお、詳しい情報はそのうちウェブサイトの方に書きます。巻上公一『月下のエーテル』は明日15日(土)に店頭に並びます。ディスクユニオンのオーダーはなんと全店で3枚だった。フィットするコーナーがないんだろううなー。まぁそれはそれで宜し。中野ブロードウェイのメカノと、タワー新宿店の9Fニューエイジ・コーナーが大々的に展開してくれる模様。よろしくお願いします。
宣伝が多くなってしまった。ところで最近音楽関係者と会うと必ず話題に上がるのは音楽配信のこと。将来的にLPとかCDはなくなるのだろうかとか、みんな配信で音楽を聴くようになるのだろうかとか、いわゆる「ステレオ」という機材はパソコンに取って代わられて淘汰されるのだろうかとか、そういったネガティブな前途のことばかりである。私も一応音楽配信iTMSのドラフトだけは持ってて、まだサインをしていない。サインさえすればすぐにでも全世界に配信できる状態にはあるのだが、躊躇している。ひとつは前にも書いたかも知れないけどヨーロッパでダウンロードされたものに関しては音楽家著作権料が入る見込みが極端に低いこと。もうひとつはできれば適度な再生装置で聴いてもらいたい作品を出しているということ。サインを躊躇する大きな理由はこのふたつで、考えあぐねている(というかたまにしか考えないが)。でも若者たちが今iPodを主流に音楽を聴いているならば、その時流には逆らえないような気もする。しかしそれでもやはり適度な再生装置、いわゆるオーディオ装置で聴く体験もしていただきたいな、と思う。もちろんライブの面白さにはかなわないとは思う。ライブというメディア(?)と作品というメディアは根本的に違うものだというのが私の意見で、一枚のCDを100回聴く、もしくは100枚のCDを聴く体験と、凄まじいライブを一回体験することでは、レーベルをやってるものとしても、残念だが後者に軍配を挙げざるをえない。しかしCDやLPで得られるものはまた別のところにある。ライブの疑似体験であるからといってそれをナマより悪い音で聴けばいいや的な発想はちょっと違うんじゃないかと思う。そもそもウォークマンiPodにそんな発想はなかったと思うが、音楽を手軽に聴けるという発想が逆に「音楽を聴く」という行為そのものを殺してしまったのではないか。歩きながら音楽を聴いたって電車の中で音楽を聴いたってオレは個人的にはあまり面白くない。なんだかとても貧乏性で貧困な発想のような気がしてならない。個人的な意見で申し訳ないけど。
いずれにしろそういった意見も古いものとして資本の勢いに淘汰されていくような気もするし。でもiPodでしか音楽を聴いたことないという人は、ホントに安いオーディオでもいいから一度じっくりと腰を据えてiPodで聴き慣れた音楽をLPなりCDなりで聴いてみるといい。違う体験が出来ると思うし、イヤホーンでは得られない開放的な音楽の楽しみ方が出来ると思うのだけれど。「音楽を聴く」ということに関しては思うところがたくさんあるので後日また。