リマスタ盤・ふたたび。

CDジャーナルの最新号(2006年2月号)が届いた。なんと。
『決定!第2回"CDジャーナル大賞"〜2005年ベスト・アルバム100』にONJO / Out To Lunchが選出されていた。スゴいっすよ、これは。だってオール・ジャンルから100枚ってことで、その100枚にはローリング・ストーンズやらマドンナやらサザンオールスターズやら山下達郎やらも選出されてるんだからね。ちなみにジャズ&フュージョン部門はロリンズやらメセニーやらショーターやら日野皓正やらマーカス・ミラーやら。この人らと並んで、ONJO。なかなかに感慨深い。
と、宣伝広告っぽくなりましたが、以上ハッキリ言って宣伝広告でした。聴いてない人は購入して心して聴くように!!
さて、本日はメタ・カンパニーに在庫分を納品しに行ったのだが、とにかく寒かった。気温はさほど低くはないのだろうが、北風が猛烈に冷たい。凍えたよ。新宿で色々と用を足そうかとも思ったけどこの寒さに堪えきれずにすぐに帰宅することを決意。とっとと家に帰ってきた。
で、結局カンのリマスタ盤は『スーン・オーヴァー・ババルマ』まで全て購入。『ランデッド』と『アンリミテッド・エディション』は、ま、購入するまでもないかな、と。レコードでいいや、と。ホントはわりと好きな『フロウ・モーション』を買いたかったのだが、これはリマスタ盤がまだ出ていない模様。いやー、でもカンはやっぱりいいなー。私がカンを聴くきっかけとなったのは単純な理由で、ジョン・ライドンが「カンが好きだ」とかインタビューで言っていたからなのであった。80年代初頭。カン、というネーミングもツボだったし、何より硬質な音の質感がちょっと他とは違っていたのであった。当時はスティーヴ・リリィホワイトのゲートエコーかけまくりが流行で、それはそれで良かったし、No New Yorkみたいなチープなスカスカな音も良かった。ギターの音はDr.フィールグッド〜ギャング・オブ・フォー〜ツネマツマサトシ(といえば共感してくれる人が多く居るであろうことは想像に難くない・笑)。でもカンは全然違うのであった。古くさいプログレの質感とも全く異なるし新しいゲートエコーでもなければ新時代のギターサウンドでもない。とにかく唯一無二の音の質感はとても新鮮だったのだ。グルグルもそんな質感だったけど、オレは圧倒的にカンが好きだったのだ。
リマスタ盤を聴くというのは、以前聴いた記憶と摺り合わせることにおいて新鮮さがあるが、音楽的に新しい情報とか感覚は生まれ得ない。したがって音質の違いだけを聴くという、とても非生産的な、カネと時間の無駄遣い、みたいな行為だ。特に耳だって鍛えられるわけではない。なんの役にも立たない。その新鮮さってのも、聞こえなかった音が聞こえたとか、何キロヘルツくらいがブーストされてるなとか、そんな程度だ。
考えてみりゃ「リマスタ盤」つったって、新たにマスタを作成した時点で広義には「リマスタ」なわけだからね。「リマスタ」も売り文句になるわけだから、そりゃ各メーカーはこぞってリマスタ盤をジャンジャン作るわけだ。でもカンは購入した価値はあったと思う。あとは『フロウ・モーション』のリマスタ盤を待つばかり。