闇打つ心臓・試写会

大友良英が音楽を手掛ける『闇打つ心臓』(長崎俊一監督)の試写会を渋谷へ見に行った。試写会最終日であったし。二組の男女の三つの時間の流れ(つまり一組の男女は過去と現在)、及びこの映画自体の制作過程というリアルな現場(これは演技なのかドキュメントなのか分からない)という多層の場面が入り乱れつつゆっくりと時間が進行してゆく。場面は多層であるが実はひとつの物語に貫かれている。人生はリメイクできるのかというテーマを軸に、現実の場面(眠る、セックスする、殴る、生きる、などなど)が象徴的に描かれる。若干冗長にも感じられたが、この時間の流れは'82年の『闇打つ心臓』から23年経過した、というリアリティなのだろう。面白かった。植村くんのドラム、響いてくる。こちら側に。最後のカヒミさんのヴォイスもぐっと引き寄せられる。3月公開上映だそうです。