円盤イベント。

アンドリュー・ディアンジェロの発売がせまっているので、梱包やら発送やらいろいろと大変。海外への配送コストも馬鹿にならない。ジャンジャン金が出てゆく一方で、入金はだいぶ後。個人事業の悲しいところだ。そんなこんなで洗濯物を干したり、仕事をしていたりしてたら疲れてしまって昼寝。爆睡。
だらだらと起きて手帳でふとスケジュールなどを確認していたら、鈴木さんが主催の高円寺・円盤でのイベントが本日であったことが発覚。うかつだった。アルタードのプレイズ・サンタナも非常に魅力的だが、円盤のイベントも魅力的だ。そういえばここ数日は様々な楽しいイベントが各所で重なり、ふるいにかけて出かけていっているのだが、ファントマズは去年N.Y.で観たからいいや、とか、アルタードは最終日の単独ライブをじっくり聴こう、とか、ま、そういうふうにして本日の円盤ライブも私によってセレクトされたわけだ。
イベントは春に「J-POPとは何か −巨大化する音楽産業−」(岩波新書)を出された烏賀陽弘道さんと「誰が音楽を殺すのか」(翔泳社)を書かれた津田大介さんのトークバトル。仕掛け人はOのT社の鈴木茂さん。
そもそも鈴木さんの紹介で烏賀陽さんの本を読んだのだが、この本、とても面白くて、興味を持ったのだった。対談は「巨大化する音楽産業」を中心に話が進められたが、千枚売れたら万々歳!の、オレがやっているレーベルとはかなりかけ離れた話が中心だったので、いまひとつ自分に話を引きつけて納得は出来なかったし、ツッコミどころも多かったのだが、異業種の話として聴くと実に楽しい話で、音楽業界の方々、色々と大変なのだなーなどと思った。しかし私も音楽をネタに生業としている以上、最低限の収入は確保しなければならない現実もあるのだが、そもそも「音楽業界」という業界の方々とは発想がどうやら違うようなのは確かなようだ、ということが確認できただけでも有意義であった。
終了後、鈴木さんに烏賀陽さんを紹介していただき、名刺交換をする。烏賀陽さんからONJOを購入していただいたという話を聞き、90度ほど頭を下げてお礼申し上げる。話したいことは山ほどあったのだが、終電も近くなってきたことだしバタバタした雰囲気で、切り上げざるをえなかったのが残念。岸野さんも見えていて、鈴木さん、岸野さん、津田さん、とお二人のアエラの編集部の方かな?と6人で急ぎでラーメンだけ食べに行く。ラーメン屋から高円寺の駅まで、終電間に合わねーとかいって岸野さんとダッシュ。さすがに久しぶりの走りで息が上がった。
家に戻ってから烏賀陽さんからいただいた名刺で彼のウェブサイトをチェック。http://ugaya.com/
驚いたのは彼が「何故朝日新聞を辞めたのか?」ということをサイト上に綴っていて、これが実に面白いのだ。私も「私がディスクユニオンを辞めたわけ」というのを中山康樹さんのサイトに書かせていただいたが、心境が驚くほど似ている。ま、彼の「事件」と私の生ぬるい辞め方にはかなりの落差があるけれど、組織を離れるということにおいて、なにか通じるものを感じざるをえない。今度ゆっくり話してみたいものだ。
明日はアルタード・ステイツ単独ライブ@新宿ピットイン。今日のサンタナ大会はどうだったのだろうか?気にかかるところではある。