楽しいライブ。

白山のジャズ喫茶「映画館」で「JAZZ映画館LIVE 東京の音景色はノイズに溢れている」というイベントがあったので、自転車で出かける。映画館のマスター、吉田さんにも強く勧められたし、編集・須川さんのお誘いもあったので、面白そうだなと思ったのだ。結局須川さんはダブルブッキングが発覚し来れなかったのだが(笑)。
出演はチャーリー高橋さん、ノイズ合唱団、クリストフ・シャルルさん。
ボサノヴァな感じを残しつつ、アジアの民謡にコードをつけてギターを弾き、サクサクと歌うチャーリー高橋さんは観客がいようがいまいが全く関係ないというふうに、ものすごくキャラが立っていた。観客のあっけにとられ具合がこの人のキャラを際だたせている。ある意味とてもショックを受けた歌であった。
ノイズ合唱団の面々は狭い「映画館」の店内に散らばり、時計と格闘しつつちゃんと曲の構成をあらかじめ決めてあらゆる声(口で出せる音の様々なあり方)で合唱する。高砂やミステリオーゾが入り乱れ、とても楽しい。とくに私は真ん中くらいの席を陣取っていたので横から後ろから前から様々な声が聞こえてきて、音響的な楽しみ方も堪能できた。
クリストフ・シャルルさんはコンピュータによるミニマム変遷ノイズ・ブリープ音楽。ノイズに埋もれて小さく鳴らされるハウスっぽいビートと不定期なブリープ音とフィードバック音(のような音)が実に心地よい。最後は全員の即興セッション。大団円。
終わってからマスターにチャーリー高橋さんやノイズ合唱団を主宰するウィリアムさんやクリストフさんを紹介してもらい、打ち上げ。話しているとこの業界、やはりどこかで必ずつながっており、共通の知人がネタとして上がるのも面白かった。またノイズ合唱団の面々も私とどこかで会っていたり話したりしていたのだった。やっぱ世の中、というか、この世界、せまいなー。悪いこと出来ないなー。
こういう狭い空間で行われるライブは本当に好きだ。全て自分の感覚が行き渡る空間であるからして、人間の「気」みたいなものが簡単に伝わってくる。音楽は単に音楽のみにあらずで、企画者、主宰者、観客といた複数の人間と、場所と、カネと、時間(このライブをやるために様々な人が費やす時間も含め)と、それを成立させるための労働。全てが揃って音楽となる。狭い空間にはハッキリとそれが見えるし感じられる。私の感覚から言ってピットインくらいの大きさがその感覚を行き渡らせる限界である。まあ個人差があるだろうけど。
家に帰ってメールを開けるとアンドリューからメールが来ていた。そろそろ制作の大詰めだ。今、デイブ・ダグラスの家にいるらしい。しかしアンドリューの英語はめっちゃわかりにくい。「言ってる意味が分からないけど、こういうこと? それともこういうこと?」と質問するが、それに対する答えもまたわかりにくい。お互い言っていることがよく分かっちゃいない(笑)。That is to say, とか、I mean that is, とかお互いに多用してる。大丈夫かオレ&アンドリュー?