温度差。

今日もヒキコモリくんである。というか家にいて仕事をしていただけなのだが。どうも新しい言葉が出てくると、そのネガティブな意味に引きずり込まれるのが納得いかないなぁ。「引きこもり」なんてむか〜しから、そんやヤツ居ただろう、周りに。それをどーだこーだ祭り上げなくたっていいじゃん。元々外に出るのに向いてないヤツとか居るんだからさ。全日本国民が外に出る健康な人々であると誰が決めたんだよ、全く。学校に行きたくないヤツが居たっていいじゃん、そんなこと。大騒ぎするようなことかっつーの、全く。自分らの周りで解決せえっつーんだよ。
と勢いよく始まりました6月4日の日記ですが、本日マツ・グスタフソンの『カタパルト』(dms-103)がCDショップの店頭に並んでいるはずなので買って聴いてください。必ずや、驚くはずである。
しかし、レーベルとディストリビュータと小売店とカスタマーの関係性というか、温度差というか、認識の違いというか、そういったこと総体が、非常にバランスが崩れている時期に来ていると思う。私は現在レーベルをやっているが実際に購入してくれる方と話す機会も多いので、小売店との温度差を非常に感じているのだが、つまりレーベルにとっては経済原則上、小売店ディストリビュータがお客様なのであって、そのお客様の機嫌を損ねると、小売店にはレーベルの商品は置かれないことになる。しかしこれも現代になって出来上がった音楽業界の効率システムであって、実際はアーチストのライブ会場での手売り販売や、今ならネット通販や、より流通コストをかけないようにして販売する方が実入りは大きいし実際に購入していただける人とのコミュニケイションが取れるという大きなメリットがある。
いまや私のような者でもブログなんてことが出来るので実際に私のレーベルの商品を買った人から直接メールが来ることもあるし、このブログにだってコメントすることも出来る。そしてそういった方から賛同のメールやコメントや、実際にライブ会場で買った人から意見をいただけるのが一番嬉しいのだ。100枚売れるよりも一人のコメント。これが私にとっては次のリリースに繋がるエネルギーとなるのだ。
売店はいまデッドエンドに来ている感じがする。前もどこかで書いたが例えばディスクユニオンは「ロック館」「ジャズ館」「プログレ館」「ブラックミュージック館」「テクノ館」「パンク館」などなどに細分化されよりマニアックな顧客を取り込もうとしているが、マニアックではない私のようなファンは、色々な館に行かなきゃいけなくて大変なのである。今の20代の人たちだってそんな風にジャンル分けして音楽を聴いちゃいないだろう。そういったジャンル分けはバブルの時代に終焉した。だから私は「新宿中古センター」とかによく行くようになった。全ジャンルが揃っており(昭和歌謡とかがないのが残念だが)何らかの欲しい商品が見つかる。新宿中古センターにほしいものがなければ次はタワー新宿だ。しかしそもそもディスクユニオンはマニアックなお店であったのだからそこをお店で思い切り推していただきたいのだが、どうも中途半端な印象が拭えない。一番目立つところに置かれている商品はタワーでもHMVでも置かれている商品だ。違うだろう、ディスクユニオンは!といつも叫びたくなる。オレが叫んでもどうしょーもないのは分かっているのだが、ユニオンに思い入れがあるからついつい叫びたくなるのだ。
ことに新譜に関しては買う側との温度差が一番あるのは実は小売店ではないのか。もちろん頑張ってる小売店もたくさんある。小売店は担当者の気合一発の部分で結構売り上げが左右されるので、それが客に伝わるかどうかが一番の決め手だと思う。そういうわけで小売店の皆さん、マツ・グスタフソンの新譜売ってくださいよ、頑張って。ONJOの追加オーダーも下さいよ。最後は弱小レーベルの懇願になってしまった。最初の勢いはどこへやら。