ラジオ。正確にはレイディオ。デモ。正確にはデモンストレイション。

虎ノ門ラジオNIKKEIに収録に行く。ここのプロデューサーは小西さんという方で、ユニオン時代からお付き合いさせていただいている。2時頃から収録で、まぁ打ち合わせとかあるから1時40分頃来てくれといわれたので、指定の時間に行くと収録中だった。なんとそのゲストは55レコードの五野さんだった。
五野さんといえばJMTですよ。Bambooですよ。ティム・バーンやらクレイグ・ハリスやらマルク・デュクレやらプロデューサーのステファン・ウィンターやら、その辺の刺激的なサウンドを日本に知らしめたジャズ界の裏の大物ですよ。一昨年末ユニバーサルを辞めひとりで55レコードを立ち上げた。去年事務所に遊びに行った。こぢんまりした素敵な事務所で、五野さん一人でやっている。
小西さんとは一年以上ぶり、五野さんとも約1年ぶりくらい。アナウンサーの山本さん(美人!)とは3年ぶりくらいかな? 「ど〜よ沼田くん、調子は。」などと小西さんからも五野さんからも言われ、「はぁ〜まぁ〜なんとか...」などと曖昧な返事をする私。お二人の圧倒的なオッサンのパワーに押されっぱなしである。
ユニオン時代に収録に来てた同じスタジオ(正確にはステューディオ)だったのですんなりと収録も終了。もう贅沢に4作品1曲ずつかけさせてもらった(大友ギターソロ、ONJO、マツ・グスタフソン、梅津バスクラソロ)。山本さんとかともつのる話もあったのだが、先方は仕事中なので一足お先に失礼させいただく。
天気があまりにも気持ちよかったので虎ノ門から日比谷公園を抜けて二重橋前まで散歩。日比谷公園では狭山闘争のデモが始まろうとしていた。警官隊がモノモノしい雰囲気で隊列をなしていた。一瞬タイムスリップしたような感じ。そこを「ちょっとすいませんよ」みたいな感じですり抜けてくる。それでも機動隊風の装備ではなく、なんか警官ものどかにやってる感じ。そういえば石川一雄さんが別件逮捕されてから40年近い年月が流れている。今日は石川さんが別件逮捕された日だった(かな?忘れた)。
デモのスタートにあたってのアジテイションのスタイルは私が実際に見ていた80年頃のものと全然変わっていない。石川さんのぉー最高裁のぉー上告棄却にぃ〜我々わぁ〜.....シュプレヒコールの内容も全く変わっちゃいない。最高裁はなんたらを認めろ〜。石川さんを救え〜....ある意味警官がのどかなのは、その変わらないスタイルがあるからじゃないのだろうか。デンジャラスな感じを全然受けないのは私だけなのか? でもちょっとあのスタイルには頭を抱えたくなる気分。特に最近毛利嘉孝の本なんか読んでるので余計にそう感じるのかも知れない。
弛緩した警官隊。真面目な活動家の人たち。庶民は完全にナメられていると感じた。権力がより巧妙になってきていることと活動家たちの一途な真面目さ。そしてその溝はどんどん広がってゆくばかりである。