浜田真理子+大友良英ニュ・ジャズ・アンサンブル・スペシャル。

2時半、吉祥寺スターパインズカフェ入り。浜田真理子+ONJESのライブ。その前にとんかつ喰ってパワー入れる。キャロサンプの野田っちとか美音堂の市川・竹中両氏とか、まぁ関係者が見守る中リハは淡々と進んでゆく。スタパの2Fで野田っちとリハを見てたら突然ブレイカーが落ちて真っ暗闇に。その真っ暗闇の中で「あ、初めまして。F.M.Nの石橋です。」「あ、ども、沼田です。」と、F.M.N.石橋さんとは非常にドラマチックな出会いをした。挨拶したときはお互いの顔が全く見えなかったのであった。いかがなものか、お互い。'81年にフレッド・フリスを招聘した石橋さん。京大西部講堂スクワッダーの石橋さん。
ライブは大盛況で、CDも目標売り上げ枚数を上回り、非常に満足。というか、私は浜田さんの歌声の完全な虜になってしまった。本日は「純愛」で二回涙ぐんだ(リハの時と本番の時)。涙ぐむのはカッコ悪いと、周りを気にするが、溢れ出る涙は止まらない。自律神経失調症では決してないのだ。この歌に何故私は涙するのか。「愛」を否定しているはずの私が。歌詞をイタがる私が。純愛という概念に最も遠いはずであるはずの私が。私は結局、浜田真理子に負けているのだ。浜田真理子のオーラに。浜田真理子の感性に。浜田真理子という人間に。浜田さんは一枚も二枚も、いや、百枚くらいうわてなのだった。
いや〜、やっぱり女性は偉大だ。浜田さんのソロの歌を聴いたとき、何故かSachiko Mに近い感じを受けたというのは、私独自の感性なのだろうか。もちろん両者の表面的な音楽の内容は全く違うんだけど、肝(キモ)、というか、核心、というか、根本、というか、そういうのが同じような気がする。単に女性だから、というのではなく(まぁアタマの中でそれは了解していることだからというのはあるが、百歩譲って真っさらな、なんの情報なしでも多分私はそう感じるだろう)、音の聴取の根本に関わる部分ではないかとすら思う。うまくコトバにできないので誰かうまくこれをコトバにしてくれ。凄い音楽批評になるぜ。
芳垣さんは打ち上げの時、声に含まれる倍音成分の特殊性と主張していた。科学的(オシロスコープとかそういったものを使用してロジカルに捉えた音の聴取分析)に言って、それは多分ある意味正しい。しかし確実にそれだけではないのだ、私の中では。そんなことを書いてると浜田さんに「男はまたそうやって色々と考えるから。」と言われそうだし、さっちゃんには「またツマラナイ話して。」と言われそうだが、私はつい考えてしまうのだ。多分一生かかっても分からないようなことを。
打ち上げはものすごく盛り上がった。総勢30人以上のゴージャスなメンツであった。美音堂の市川・竹中両氏の企画には、とりあえず盛大な拍手を送りたい。お疲れさまでした。市川さんも竹中くんも終了後のビールがとても旨い、と言っていたが、その気持ち凄く分かります。あんたがた、いい仕事したよ。そして浜田さんも大友っち始めONJESのメンバーも。
帰りはギリギリ終電に間に合ったが、オシッコが我慢できなくてタクシー代節約よりオシッコにプライオリティを置き、新宿で降りて駅でスッキリしてから新宿でタクシーの乗って帰った。もう、絶望的なバカヤロさ加減であった。でも今日のライブは心底良かったと思うし、CDも売れて嬉しかったし打ち上げも楽しかったし、まぁそれはそれでいいか、と自分を慰めるのであった。
明日は早朝起きで美音堂・市川号で京都に向かいます。