春の陽気で大変間抜けであった。

朝兼昼のメニューはサラダと蕎麦の合体料理であった。私が蕎麦担当、配偶者がサラダ担当。配偶者は起き抜けにぼーっとしつつ炊事を始める。そして起き抜けは必ず機嫌が悪い。低血圧なのだろう。必ず何かしらの文句を私に言うわけである。本日は蕎麦を茹で上げ、水で洗っているときに注意された。もっと素早くやらないと蕎麦が締まらなくなる、と。なるほど。ひとつ覚えた。
明日からメタ・カンパニーに赴き、ONJOのCDのセッティング作業があり、在庫が部屋に来ることになるので、多少部屋片づけやらさまざまなものをさまざまなところへ送る発送作業とか、ディスクユニオンに売るCDのセレクトとかをしていた。
そんなこんなで7時になったので新宿ピットインに行く。今日はノルウェーから来てるトーマス・ストレーネンと巻上公一デュオだ。ちなみに明後日はアトミックだ。腹減ったので、しかも8時まではちょっと余裕があったので、新ピの上の牛丼屋さんで牛丼並(サイドオーダー:卵)を食べてピットインへ。入り口のところで「うぃーっす」つって入ってくと中村くんが「沼田さん、終わっちゃったよ。」と言うので、え。何が終わったの?と聞くと「いや、ライブがさ。」というので、私はあたまの上に?を三つくらいくっつけて、え。ファースト・セットが? え。うそなの。なんなの? と深く掘り下げつつ中に入ってゆくとそこにはピットインのスタッフしか居ない。狐につままれたような気分でさらに鈴木さんに問いつめると「今日は5時半開演なんだよ」と。迂闊だった。そしてバカだった。なんて間抜けなんだ、オレ。ピットインのスケジュールチラシを見ると小さいながらちゃんと17:00会場17:30開演と書いてある。
がっくり肩を落とす私にピットインのスタッフは優しかった。まあビールの一本でも呑んでってよ、と。苦いビールでありやさしいビールでもあった。
しょうがないので閉店間際の世界堂とあおい書店に寄った。宮沢りえ/伊藤佐智子・STYLE BOOK(講談社)を買ってきてくれと配偶者に依頼されたので、イヤだなぁ。こんなオレが。恥ずかしいなぁそんな本買うなんて。などと思ったのだが、その本を見つけてぱらぱらとめくるととっても可愛かったりセクシーだったりカッコ良かったりするモデルとしての宮沢りえちゃんの写真に魅せられ、同時に80年代初頭に毎号ananを購入していた酸いたらしい思い出が蘇り「全然恥ずかしくねーや」という思いに変わり『ザ・スターリン伝説』(DVD付き/マガジン・ファイブ)と共に購入。前から気になっていた本だったが本日なぜか購入の決意を固める。この2冊のあまりのギャップに気を遣ったのか、店員のお兄ちゃんに「領収書を発行しますか?」と聞かれる。ちなみに今読んでる本は喜国雅彦の『本棚探偵の冒険』(双葉文庫)と森達也の『ドキュメンタリーは嘘をつく』(草思社)の2冊ね。前者は臼井雅彦の推薦本。たしかにめっちゃ面白い。本好きの心理を見事に描写している。後者は公正・中立であるというドキュメンタリーの神話を否定しドキュメンタリー(広義にはニュースや日々の情報にまで及ぶだろう)は作家個人の主観が反映されるべきものだと主張する興味深い論考。
と、そんなことはどーでもよい。本日時間を間違えた大馬鹿野郎の自分自身を少しは反省すべきだろうな、この日記の締めとしては。