Not Necessary ”English Music”。

ディヴィッド・トゥープがコンパイルしたイギリスのアヴァンギャルド音楽集。これがめちゃくちゃ良い。探して探してようやく入手した。ディスクユニオンにて中古で。しかも安かった。イギリスの即興音楽家実験音楽家、現代音楽家の揃い踏み。デレク・ベイリー以外は全部未発表(CD発売当時)。
 しかしイギリスのアヴァンギャルド音楽は面白いなー。でもこのCDはひとえにデヴィッド・トゥープさんの見識とセンスの賜物だろうと思う。知らない名前も多く、名前は知っていたけど初めて聴くものも多く、私にとっては非常に充実盤なのである。初めて聴いたカーデューのスクラッチ・オーケストラ、アンプリファイド・スプリングのヒュー・デイヴィース(この芸歴30年以上、スゴすぎる)、ベレスフォードのヴォイス・パフォーマンス、AMMは'66年の「AMMMusic」と同メンバーでのほぼ同時期の録音。などなどいちいち解説してたらキリがないけどとにかくひとつひとつが発見の喜びに溢れている。わくわくする。
で、21日の日記に戻るわけだけど、この音楽を聴いて面白がる人などほとんどいないわけだ。この音楽に対価を払うという人はほとんどいないわけだ。私はこのCDなら5,000円払っても楽しいわけだ(実際はユニオン中古で1,050円)。そのギャップを埋めるのは至難の業である(不可能とは思わない)。私もこのような面白いCDを出そうと常々鋭意努力したいと思う。願わくばそのような音楽に対価を支払ってもいいという人が増えてほしいと思う。もはやなにか国家状況というか文化状況というかそういう問題なのかな。