フリーフォームの今日的意義を探る。

昨日ジャケットが届き、本日CD(バルク)が届き、いつもなら「さあ組み立てるぞ!」と息巻いて仕事を始めるところなのだが、本日は吉祥寺のSound cafe dzumi(ズミ)で行なわれる北里義之のイベント「フリーフォームの今日的意義を探る」(司会:北里義之、パネラー:大谷能生副島輝人、寺内久、沼田順、平井玄・五十音順)というフォーラムに行かねばならない。行かねばならないのはなぜかというと、私もパネラーの一人に名を連ねたからなのだ。昨日、一昨日と発言する内容をずーっと考え続けていたのだが、どうも筋道立たない。焦って焦って、こういう時は即興で何とかなるさと開き直るとたいていの場合はなんとかなるものなのだが、今回だけはなんとかなりそうもない。というのはパネラーが30分の持ち時間でソロで喋らなければならないからだ。それは筋道立てなきゃダメだろう。
もう、なんともならないままお客さんを前にするとものすごく緊張してきて手は震えるわ動悸は高まるわ脂汗は出てくるわで、緊張も頂点に達した時にお店に入って来たのが千野(秀一)さんだった。わ、なんで千野さん来るんだよ! と心の中で叫んだ。その瞬間、何故か緊張がほぐれた。不思議ですね。何故でしょう。パネラーの話は私がトップバッターで、タイトルとは全く関係ないことを喋った。何か筋道立っていないので、取り繕うような場面も多々あったと思いますが、ここ数日ずっと考え続けていたことは漏らさず話せたので、まぁまぁ良かった。(内容はとりとめのないレベルの低い話ですみませんでした。)
印象深かった、というかやはりオレにとって刺激的だったのは平井玄さんの話だったなー。全共闘的な部分を引きずりつつも、玄さんはつねにその引きずりから逃れようと悪戦苦闘しているのだ。全く刺激的である。実は北里さんに、是非玄さんと一緒の回にしてくれとリクエストしたのだ。もっとパネラー同士の激論があると思ったのだ。それで玄さんともっと対話してみたかったのだ。通常の対話ではなく、お客さんが見ている前で、という状況は責任と緊張感が増幅されるから下手なことは言えないし、玄さんともっとその状況の中で話してみたかったのだ。残念ながら時間もあまりなく、論旨がずれて行ったりもして、実現は出来なかったがこのイベント自体がとても意義深いものであったと思う。最初の緊張はどこへやら、終わってみると、面白い、もっと話したい、という感じで、まぁそれを言ったらきりがないが、北里さん、いい企画に誘っていただき、ありがとうございました。
終了後の打ち上げも、緊張感から解放されたせいか、ビールが異様に旨かった。残念ながら玄さんは調子が悪いといって帰られたが、益子さんや千野さんも打ち上げに残ってくれて、これまた充実した時間を過ごせた。ひと仕事終えた感じ。