山崎比呂志トリオ@新宿ピットイン。

13日の金曜日です。だからといってどうというわけではないけど。用事でメタカンパニーに寄ってからその足で新宿ピットインへ。ビラ折込みをお願いして、時間があったのでユニオンの中古センターに行くと地底の吉田社長に遭遇。店内で少しばかり世間話をば。
山崎比呂志トリオ=山崎比呂志(ds), 安田芙充央(p), 井野信義(b).
安田さんは、80年代の高柳昌行アングリー・ウェイヴスの、井野さんのトラとして演奏したピアニストである。その貴重な録音はJinya Discの『ディスロケイション』に残されている。このトリオはいわば高柳人脈の貴重な再会セッションであるとともに、「異端の」ジャズ創造者たちの各々の音楽の確認作業でもあった。オーネットの「ハッピー・ハウス」、「WRU」、スタンダードの「恋とは何でしょう」、「オレオ」、「ナウズ・ザ・タイム」など、知った曲ばかりで構成されたセッション。安田さんのピアノが、まず凄まじかった。ピアノにインスパイアされる形でトリオの演奏が進んだ印象を強く受けた。ビートの伸縮やパルスからインテンポへ移行するオーネットの「WRU」は特に印象に残る。
ジャズとフリージャズの境目を往き来するようなこのトリオは、独特の浮遊感を持っている。すげープロフェッショナルな演奏を聴かせてもらいました。