病気になった。治ったけど。

金、土、日、月、火の五日間、病気になった。病名は不明だ。症状は初期に39度以上の熱。激しい腹痛(胃の噴門辺りから十二指腸を経て小腸、大腸、直腸、つまり全ての消化器官に渡って)と激しい下痢。嘔吐はないが、日曜日のみ吐き気。
金曜日朝一の激しい下痢に始まり、高熱と悪寒のため寝込んだ。こりゃいかんというので土曜日に病院に行った。症状を話すも、医者に「インフルエンザでもないし吐いてないならノロウィルスでもないし、まあ風邪だ。」と言われた。「ただ腹痛と下痢は辛いだろうから整腸剤と下痢止めと解熱剤は出しときます。」と言われ6種類の薬をもらった。家に帰って来るも食欲が全くないのでパンを半分だけ食って薬を飲んで寝込んだ。眠っている時はいいがうとうとと目覚めるととたんに腹痛→トイレへダッシュの繰り返し。消耗した。日曜日。熱は下がったが朝から全く食欲なし。でも薬だけは飲まなきゃと、パン一切れ。夜はおかゆを二口くらい。それでも一向に症状は収まらず。この日の夜中が一番キツかった。救急車呼ぼうかと思ったくらいの周期的な腹痛。夜中に3回起きて苦しむ。夜中の腹痛は非常にひとを不安にさせる。月曜日。大分腹痛は収まったものの下痢の回数が一番多かった。下痢には慣れたがストレスになるのは水のような便を出し切った後に便意が残り便が出ないことだ。下腹部が重く感じる。悪魔がまだ下腹部に潜んでいるイメージ。一方、肛門が悲鳴を上げている。サニーナ大活躍。鏡を見たらいい感じで顔がこけていた。ちょっとだけ食えるようになったが油断は出来ないのでおなかにやさしいものをちょっとだけ。火曜日、まだ一向に治る気配なし。下痢の回数も減ったとは思えない。腹痛も相変わらず周期的に来る。6種類の薬は本当に効いてるのか?という疑念。しかし食欲は回復。晩飯は普通の日本食。夜は比較的ぐっすり眠る。
そして今日・水曜日。いきなり完治。便通も快調。体重を量ると3kg減っていた。特に今日の昼の完治後はものすごい食欲が出てきて、しかし突然消化器官に大量の食物をぶち込むのも悪そうなので、まあ普通の量で食す。昨日打ち合わせ中止になるかもと言っておいた鈴木さんとの打ち合わせも予定通りにこなすことが出来た(打ち合わせと称した世間話がほとんどでしたが)。大丈夫信号が出ていたので晩飯はトンカツ。いきなり。だが、全く何ともない。刺激物とされるコーヒーまで飲んじゃったりして。食後のタバコも旨い。実は土、日、月、火、とほとんど喫煙行為をしていないのだった。吸っても旨くないのだ。こんなことは初めて。「今日も元気だ、タバコが旨い」というのは真理だな、と思った。


何だったのだろう? ユニオン時代にもらった東京都電健康保険組合発行の平成5年版『家庭医学大全科』という非常に分厚くて重たい本の「14.食堂・胃・腸の病気」の全ての項目を調べてみたが、該当する症状に出会わない。最も近いと思われたのは「過敏性腸症候群」てヤツだが、これはなにかアヤしい病名で、ほとんどのひとはこれにかかっているような気もする。とにかく自分の症状を名付けられないというのが不安でたまらない。何かにカテゴライズしていただきたい。それがたとえガンだとしても、私の心境はそれによって何らかの決断とか決意とか安心とか、ある一定の安定した心境が得られるのだ。そのために今日再び病院に行ったのだが、病院、休みだった。この日記を書いている現在は実に健康なのである。健康の時に病院に行くのもまたいいものだ。数日後、行ってみようと思う。カテゴライズされて安定した心境をゲットしようと思う。