バーコード。

一週間以上も放置してしまった。色々あった。忙しかった。あまり外には出ていない。昼夜完全に逆転していた。朝配偶者が出社するのを見送ってから寝ていたのだ。唯一外らしきところに出たのは10日・日曜日の今堀恒雄ソロ・ガットギター・ライブ@下北レディジェーンくらいか。いやあ有名人の方ばかり来られてて緊張しましたですよ。ライブの内容はものすごく良かった。こういった様々な種類混交のギターは今堀くんならではで、それをガットギターで弾くところもいい。良かった。あとは家に籠もって内職。疲れた。何かじっとしてアタマ使う方が疲れる。まあ雨だからちょうどタイミングが良かったと言えば良かったか。二つ大仕事を終えて、ようやく呑みに出られた。Y本隆とH坂さんの三人で淡路町明石。すげー呑んだ気がする。
さて音楽流通の話題でも。ネットショップ、アマゾンが「バーコードのない商品は今後アマゾンで取り扱わない(現行商品はバーコードがなくても従来通り流通)」という決定をしたらしい。大変なことである。doubtmusicはバーコードなどつけていないのである。そういうマイナーレーベルも多いことだろう。つまり世界共通の管理システムに準拠しなければおたくの商品は売りませんよ、とそういうわけだ。もっとヒステリックに言ってしまえば、バーコードもつけない弱小なレーベルは手間がかかるからうちは扱わん、と。私がバーコードを付けなかった理由は二点。(1)バーコードをジャケにつけるとデザインがぶち壊しになる。帯とかシールにバーコードをつければいいのだが帯やシール自体カッコ悪いと思っている。(2)バーコードをつけるということは流通の管理システムに取り込まれることになる。何らかのその弊害が生まれるに違いない。
バーコードをゲットするのは1万円強で個人でも可能である。そういうことを言っているのではなくて、そういった流通を牛耳るような大手の言いなりになってしまうのが悔しいのだ。パソコンがあるんだったら別にアマゾンじゃなくても例えばIMJとかontonsonとかあるじゃないかとも考えたのだが、売ってゆくためにはやはり間口は広いに越したことはない。オレの勝手なワガママでオレのレーベルから出しているミュージシャンを紹介する間口が狭くなるのはミュージシャンにとってもデメリットなのだ。(しかしその割にはアマゾンはこちらが申請した検索ワードを全て反映させてくれていない。例えばアルタード・ステイツの作品に関しては「内橋和久」「ナスノミツル」「芳垣安洋」という検索ワードを申請しているのに全く反映されていない。)
私はバーコードという管理システムに取り込まれることを選択した。今日、商工会議所に行って申請書(\1,200)を買ってきたのだ。そして郵便局とかで\10,500を支払い、バーコードをゲットするのだ。でももちろんジャケ自体には印刷しないし帯もシールもつけない。裏側にパックの上から貼る。これでまた手間がひとつ増える。また、たまたま昨日フランスのディストリビュータからメールが来てバーコードは付いてるか?という問い合わせもあったので、タイミング的にはジャストというべきか。なんかそれで気が抜けてしまってどうでも良くなってきた。今堀恒雄吉田達也/Territory (dmf-112)から、裏にバーコードをつけます。まあ買ってくれる方にとってはどうでもいい話でしたね。オレの複雑な心境告白ということで。