反省の日々。

夜中に某友人Aから電話が来た。普段はこの日記で友人の名前は全て晒して書いているが、今回は晒さない方がいいだろうという私の個人的な配慮により、某友人Aとしておく。
電話の内容は某日の私の行動及び態度に関しての彼の思うところ、というか、私の至らなさ、というか、そういうことであった。実は私も若干そのことが気にかかってはいたのだが、全てハッピー、みんな幸せ、みたいな感じでやり過ごしていたのだった。
彼から電話で話されたことは至極真っ当で筋道が通っており、自分が間違えていた、と再認識させられるものであった。自分では気付かなくても随分他人に迷惑をかけていることというのは往々にしてあるというのは分かってはいたのだが、まさか自分がそこまで他人を不愉快にしているとは夢にも思っていなかったのが私の大人として、ひいては人間としての至らなさである。
彼の話を聞いて、酔いが一気に醒めた(彼の電話が来たときに私は酩酊していたのであった)。そして自分の至らなさを苛み、反省した。一番迷惑をかけたであろう友人Bにさっそく謝りの電話。友人Bも度量がでかい人間なので「全然気にしてなんかいないよ。」とは言ってくれるものの、こちらとしてはやはり筋が通っていなかったことを懸命に伝えようとするが、なかなか上手いコトバが出てこない。この辺も私の至らなさと反省することしきり。
オレは今まで「筋の通らないこと」を最も嫌ってきたのを自負してきたのであったが、ここに来てまさか自分が筋の通らない行動をし、それに無自覚であることに対して、ここまで無自覚であったことにちょっと衝撃を受けたのであった。
オレは友人Aの助言を謙虚に受け止め、友人Bに謙虚に謝りを入れた。いい大人がなんてこった、と自分で情けなくなった。しかし救いは、そのオレの至らなさをハッキリとオレに分からせてくれた友人Aの、オレに対する断固かつ明快な態度、そして友人Bのオレに対する気遣いと度量の大きさだった。つくづくオレは友人に恵まれているな、と思った。歳をとるとけっこう些細なことで涙ぐむことが多いのだが、今日の友人Aからの電話、そして友人Bの対応、これにちょっとオレは涙ぐんだ。
こんなことを書くと青臭い20代の童貞青年のようでもあるが、まぁそう思われる方には思われてもよい。この歳になってもまだまだ人間出来ていないのだ。
人は他人に迷惑をかける。良かれと思ったことでも他人には必ずしも良くは思われない。逆に他人も自分に迷惑をかける。他人が自分に良かれと思ってやる行動も必ずしも自分にとっては良くは思わない。人は他人に好かれようと行動する。他人に自分がどう思われるかを常に意識する。人間は社会的な存在であるからそれは当たり前のことだ。ただ、他人にどう思われようが知ったこっちゃない、と胸を張って言える状況と言えない状況があることだけは再認識しておきたい。自分の知らないところで他人に多大な迷惑をかけていることもあるだろうことは常に意識しておきたい。何よりオレは他人に対して筋を通すことというのを忘れかけていた。すっかり考えさせられた友人Aの電話であった。