インプロヴァイズド・ミュージック・フロム・ジャパン。略してIMJ。

配偶者のインフルエンザはだいぶ回復してきたようだ。どうやら私には感染しなかった模様。私の中の抗体がインフルエンザ・ウィルスに打ち勝ったのだ。なんか嬉しい。
昼はずっと原稿書き。
夜はキッド・アイラックに大友良英のターン・テーブル・ソロ2日目を聴きに行く。大友のターン・テーブル・ソロを見るのは全く久しぶり。以前のようにレコードは多く使用せず、ターン・テーブルそのものが発する音を組み立て・加工し・削ぎ落とし・編集し、音楽にする。出てくる音のひとつひとつがきらめいている。静かな演奏でもハードな演奏でもその音は息づいている感じがする。大友良英はジャンク・フェチだ。と共にやっぱり肉体派だ(笑)。どーしょーもなくジャズが染み込んでいるのがよ〜くわかる演奏だ。出てくる音はジャズでも何でもないけど。久しぶりに堪能したよ。すごく面白かったよ(funny & fantastic)。
このライブは全て録音し、2枚組のCDになるようだ。発売はImprovised Music From Japan。最近愚痴の多い鈴木美幸のレーベルだ。このレーベルは最初" Improvised Music From Japan"という10枚組のボックスセットのリリースからスタートした。これが意外にも非常に売れた。これで調子に乗った鈴木美幸は次々と日本の先鋭的なアーチストの作品をリリースし始める。音響系を中心に日本よりもむしろ海外で評価される作品を数多くリリースした。雑誌も出し始めた。批評がないと嘆かれるこの日本の音楽雑誌の中で唯一批評眼をしっかりと据えた最前衛を誇る日・英バイリンガルの雑誌だ。Improvised Music From Japanのサイトもすごくいい。→ http://www.japanimprov.com/index.html こんなに愛情に溢れたサイトも他になかなかないだろう。このレーベルは積極的に私も支援したいと思っている。
だがいま鈴木美幸は「売れないから呑み屋でもやろうかな。」と嘆いている。「何がマツ・グスタフソンのソロだよ!」とか、酔っぱらって八つ当たりされたりした。ギター・ソロが売れてるのが悔しいらしい。ダイジョブだよ、鈴木さん。呑み屋やるんだったらオレも手伝うからさ。みんな交代でその店を仕切ったりするからさ。鈴木さんは店の資金を出すだけでいいんだよ。
とか非常に無責任なことを皆勝手に言い放ち、鈴木美幸の溜息混じりの落胆に追い打ちをかけた楽しい打ち上げで終電帰宅。