鏡花賞読了率および様々なこと。

鏡花賞読了率進捗状況は現在25.5%。まだまだですな。で、オレ一人のためにオレがその作品を4段階評価してて、◎が特に面白かったもの、○はまあ面白かったもの、△はフツー(笑)、×は共感できなかったもの。というふうにしてチェックしているのだ。まるで小学生のごときなのだが、これは結構楽しい。
鏡花賞全作品読了計画を立ててから読んだ本の中で、◎をいくつか挙げてみる。小檜山博『光る女』…都市と都市に住まう人々への鮮烈な批評でもあって、主人公のユーモラスかつ豪快さんな生き方は我々がすっかり忘れているものだ。ハッピーエンドな終結も読後感が爽快だった。大鷹不二雄『鏡花恋唄』…なにか胸が締め付けられる想い。すっかり汚れてきってしまったオレには、主人公の少女の無垢な心が痛々しいまでに罪深く感じられる。夢のような場面展開と幻想的な描写も、好き。ネットを調べたらどこぞの批評家がけっこう手厳しい評を書いてて、チッと思った。私は素晴らしい文章と物語と思った。
逆にオレに×を付けられた作品は、桐野夏生『グロテスク』…登場人物の誰一人とて共感できない。まぁそれはいいのだがオンナのイヤな部分がねちねちねちねちねちねちと延々500頁強にわたって繰り返される。途中でイヤになったものの根性で読み切ったが、え〜?そういう結論かい!とますます不快になった。卑俗であることに問題があるのではなく、それをコトバ化する時の問題なのかな。何故これが鏡花賞なのか、首をかしげた。


ここ約一ヶ月で今年中〜来年頭にかけて出すものがほぼ決まった。おいおい発表してゆこうと思うが、とりあえずは出たばかりのナスノミツル『Prequel Oct.1998 - Mar.1999 + 1』をよろしくお願いいたします。相変わらずアマ●ンさんは3〜4週間後の発送状態になってますが。売る気あんのかよ全く! まあナメられてるんでしょうな。そりゃしょーがない。


フランスのジャズ雑誌「Jazz Magazine」及び「Jazzman」にONJOの、各々「Out To Lunch」、「Live Vol.1」がデカデカと紹介された。フランス語がわからないので何が書いてあるかさっぱりわからないが、とにかくありがたいことである。Live Vol.1は10ヶ月前、Out To Lunchにいたっては2年半前の発売であるが、堂々と掲載してくれる。日本じゃありえないことだ。日本の音楽の消費スピードは多分世界一速い。その責任の一端はマスメディアが担っているとも言えるだろう。音楽にとってはたしてどちらが正しいのであろうか。