労働。

暑いですなー。毎日激しく労働しております。今回の労働は非常に厳しい。なんせLIVEのVol.1は牧野琢磨が3日間ぶっ続けでバイトしてくれたおかげでなんとかなったけど、今回のVol.2は牧野くんもスケジュールが色々入っているらしく1日のみ。この1日はなんとか8/3, 4のライブ物販に間に合わせるためで、ギリギリ感満載! 後は全てオレの一人労働です。で、紙ジャケ2枚組のセッティング(組み立て)というのはことのほか大変でありまして、ディジパックの作業工程が 1. プラケースの爪部分にパチッとCDをはめる。2. それをセロパックに入れる。3. バーコードを貼る。の3工程、しかもバーコードはファッ●なアマ●ン(外資系大企業)とほとんどオーダーの来ない新●堂(国内大企業)のためだけにやっているのであって、それ以外はバーコードなど貼付する必要はない。さてこれが二枚組紙ジャケCDだとどういう行程かというと(一番効率の良い作業手順) 1, Disc-2を内袋に入れる。2. それを紙ジャケの片方に入れる。3. Disc-1を内袋に入れる。4. それにブックレットを重ねて同時に紙ジャケのもう片方に入れる。5. それをセロパックに入れる。6. バーコードを貼る。そういう手順です。行程的には二倍。しかしデジパックと比べるとその一工程ずつにとても時間が取られる。時間にすると倍どころの時間ではないです。特に内袋。購入された方は分かると思うんですが、実はあの内袋が一番コスト的には高いのです。でもオレはあの内袋が好きなのであれにしたんですが、その内袋にCDを入れるとき内袋がスムースに開かないんですよ。切断面の関係なんですかね、スッと開いてくれない。しかもオレはあまり脂性じゃないので内袋が滑る。なかなかうまく行かないものです。
そういうわけでコツコツと労働をやっているわけであります。


8月3日、4日、ONJOのライブに来ていただいた方、そしてCDをお買い上げいただいた方、どうもありがとうございました。ダウトミュージック始まって以来の財政難で、ONJOのメンバーにはギャラが遅れることを説明すると、皆本当に気遣ってくれて、大友くんが切実な協力MCを入れてくれたり、芳垣のアニキがステージを降りるとき特典のダウト・タオルを大きく掲げてくれたり、さっちゃんまでもがダオルを首に巻いてくれたり、全くありがたかったです。ONJOのメンバーには足を向けて寝れません。ピットインに人大杉で暑かったのでタオルもなかなか機能したようでダウトミュージックタオルも喜んでおります。
さてそういったカネにまつわる生々しい話や心温まるありがたい話は一旦おいといて、ONJOはまた新たな局面に突入した模様で、聴いてて明確にそれが伝わってきた。ONJQのときもそうだったけど、ある完成度になると破壊衝動みたいなのが大友くんの「本質」として(あえてカッコ付きにしたのは件の吉村さんの論考の件も鑑みて、のことです)あるのかなーと思った。ONJQの時は『Tails Out』の録音の時がそうだった。どういう経緯であの作品が出来たのか詳細はあまり覚えてないけど、大友くんから「ビートルズのストロベリー演奏する」と訊いた時はなんか笑ったような記憶がある。彼はいつもオレの期待を裏切る。楽しいまでに裏切る。オレの理解の範疇外にいるからオレは大友良英の音楽に興味があるのかもしれない。そんなことを考えながらうだるような暑さのピットインで聴いたONJOは暑さと対照的な実にクールな即興だった。ニュー・ジャズと名乗ってはいるけれど、ジャズ的にこれ見よがしななれ合いの即興は一秒たりともなかった。にもかかわらず、そこにはたしかにピットインで演奏すべき音楽、つまりジャズがあった。上手く説明できなくてもどかしいけれど、たとえば「Hat And Beard」はふたつのテクスチャー(演奏とカヒミさんのヴォーカル)が並列される部分があり、これは既にいろんな人たちが手法として演奏に取り入れているのでとりわけ新しいというわけではないが、ONJOの場合は「手法として」取り入れたのではなく、ひとつひとつの音のあり方を際立たせるためにあえてそうしてみた、という印象だ。それが成功しているかいないかはわからない。わからないけど「音楽を聴く」ということ自体にまた新たな風穴を空けるような挑戦だな、と思った。これはオレに対する挑戦だなと思った。勝手に。
あと、他にも色々なことを考えたのだけれど、書き出すと止まらなくなるのでとりあえず今日はこの辺で。後日ONJOのこの二日間にまつわる、その「他にも色々なこと」というのを書きます。