急性肝炎顛末。

1月21日(金)夜  風邪か?と思う。悪寒・微熱。夜中、寝汗。
1月22日(土)  ああ、こりゃ風邪だなと思う。今日は一日じっとしとこうと思う。夜中、寝汗。
1月23日(日)  倦怠感・厭世感。全てがどうでも良くなる。夜中、寝汗。
1月24日(月)〜25日(火)  ちょっと回復したかな、と思うが、外を出歩くと若干フラフラ感。
1月26日(水)  ちょっと食欲がなくなる。blacksheepマスタリング。頼まれてもいないのに吉田隆一相手に歌をうたう。
1月27日(木)  尿が茶色になる。さすがに焦るがビールを呑めば茶色は消えるであろうとビールを呑むと一時的には透明になるが出切ってしまうとまた茶色。
1月28日(金)  完全に食欲がなくなる。ちんこすら立つ元気なし。この事態はさすがに異常と感じる。世の中を呪う。自分の不摂生を呪うべきであった。
1月29日(土)  病院に行く。採尿と採血。結果は来週火曜日と言われるが、医者に「肝臓かも」と言われる。眼の白目部分が黄色。いわゆる黄疸。
1月30日(日)  三上寛山本精一、久土'N'茶谷のライブに行くのを諦める。
1月31日(月)  広瀬淳二のライブに行くのを諦める。
2月1日(火)  検査結果が出る。異常な数値が出る。入院すべく紹介状を書いてもらう。うんこが白くなっているのを発見。
2月2日(水)  紹介先の大病院(三井記念病院)に行く。再検査するもほぼ同じ結果でそのまま緊急入院。点滴。一日中ベッドで大人しくしている。
2月3日(木)  血液検査。今日も一日中ベッド。とにかく安静が一番らしい。夜点滴外す。
2月4日(金)  食欲ちょっと回復。おしっこの色は相変わらず茶色。
2月5日(土)  血液検査。食欲回復。三日ぶりにシャワー。体全体が黄色い。
2月6日(日)  Ftarriの鈴木美幸さんが見舞いにきてくれる。ついでに納品と支払い。その直後にU井とイガブーが見舞いにきてくれる。
2月7日(月)  血液検査。だいぶ元気になったので一時帰宅を許可される。Y本隆とH坂さんが見舞いにきてくれる。呑み仲間の見舞いは非常に危険だ。
2月8日(火)  だいぶ回復してくると退屈であることにうんざりする。
2月9火(水)  血液検査。検査結果が午前9時頃に出て、まぁこの程度なら退院してもいいでしょうと言われ、すぐに退院。


参考資料ー血液検査結果(1/29→2/2→2/3→2/5→2/7→2/9の順)
T-BIL(黄疸の指標/基準値:0.2 - 1.3)
   2.9 → 4.4 → 4.5 → 4.0 → 3.3 → 1.0
GOT(肝細胞破壊の指標/基準値:13 - 38)
   1598 → 1136 → 696 → 234 → 120 → 68
GPT(肝細胞破壊の指標/基準値:6 - 37)
   1674 → 2376 → 1699 → 960 → 605 → 383
ALP(胆道、黄疸の指標/基準値:103 - 300)
   1990 → 1729 → 1477 → 1172 → 1043 → 931
LDH(肝細胞破壊の指標/基準値:100 - 210)
   949 → 429 → 310 → 228 → 227 → 178
γ-GPT(肝臓、胆管の細胞破壊の指標/基準値:0 - 74)
   809 → 557 → 462 → 348 → 284 → 239


以上の結果からもわかるように、日を追うごとに正常値に戻りつつありますが、まだまだ基準値外ですので安静にしてなきゃいけません。初期値はケタが違います! 二桁も! これはさすがに厭世観を抱くわけです。誰であろうと。ちんこも反応しなくなるわけです。さすがに。
数値と体の具合を照らし合わせてみるとなるほど正確なもんです。また、この機に肝臓について色々調べましたが、肝臓とは縁の下の力持ち的な臓器、消化現場で人知れず働く臓器、肝臓ってなかなかいいヤツだなあと、50年間生きてきて初めて感謝すると同時に、そんないいヤツな肝臓になるべく負担をかけないようにしなきゃならんと自らを戒める思いです。


ツイッター上で多くの方々からご心配や励ましのお言葉をいただきました。改めてこの場を借りて感謝する次第であります。どうもご心配かけてすいませんでした&ありがとうございました。


ちなみに7泊8日の入院で、
読んだ本…横溝正史集(日下三蔵編・アンソロジーちくま文庫)、海野十三集(日下三蔵編・アンソロジーちくま文庫)、差別語とはなにか(塩見鮮一郎河出文庫)、暴力団追放を疑え(宮崎学ちくま文庫)、フランク・ザッパキャプテン・ビーフハート・ディスク・ガイド(和久井光司/レココレ増刊)、ディエン・ビエン・フー(1巻〜8巻/西島大介)。
音楽は一切聴かなかった(というか、聴けなかった)。ザッパ/ビーフハート本を読んで、すげ〜聴きたくなった。退院して一発目にフルボリウムでかけたのが『イン・ニューヨーク』。
『レザー』、買ってなかったのだが、すげ〜欲しくなったぞ。

静寂@高円寺HIGH

明けましておめでとうございます。とても遅いですが。


告知です。


静寂(灰野敬二ナスノミツル、 一楽儀光) 単独公演
2011年3月11日(金) 開場 19:00/開演 19:30
高円寺HIGH
予約・当日 いずれも\3,000(ドリンク別)


ライブ当日200名様に限り、静寂の未発表音源(CD-R)プレゼント。(※)


ご予約チケット取り扱い…高円寺HIGH店頭まで。2月1日(火)より予約店頭販売開始!
ご予約メールは postmaster(at)doubtmusic.com まで! (at)を@に変えてください。


(※)ご予約が200名様を超えた場合の優先順位は 前売りチケット → ご予約メール → 当日券 の順です。確実にCDRをゲットしたい方は高円寺HIGHで販売されている前売りチケットをお買い求め下さい。


大阪公演にて、あの一楽儀光が演奏後魂を抜かれるほどの壮絶な演奏を見せつけた「静寂」、東京での初のフル・ステージです。このライブを逃すとしばらく静寂名義のライブはないかも知れません。この目撃機会をお見逃しなく!

大友良英の病状報告と仮復帰ライブ!

17日に浅草のアサヒ・アートスクエアで田中悠美子さんの『たゆたうた』公演があり、その時に出演した大友良英から、公演前に右耳の低音が突然聴こえなくなったと聞き、突発性難聴かと色々心配していたのですが、たったいま本人に確認をとり突発性難聴とは若干違う病状であったことが判明し、ちょっと安心しました。これのようですね。→ http://bit.ly/hKMQCo
安心したと言っても、突発性難聴じゃなかったから安心しただけで、相変わらず本人の体調は心配をしておるわけですが、ウェブサイトを見てもお分かりのように、症状は劇的に回復している模様です。しかしまだまだ油断は禁物です。そこで本人に「24日のONJT+のレコ発ライブ、キャンセルしても誰も怒らんぜ。」と提案してみたのですが、本人は「いや、少なくともそこだけは演奏する。」とのことでした。本当に無理は禁物だから、耳のことを優先して構わんのだよ、と言っても「まぁ移動距離がそれほどでもないからこの回復状態であれば大丈夫だろ」とのことです。
いまは家で非常に安静にしているとのことで、この時 → http://bit.ly/h0UihO 以来の休息ではないですか。人間には休息はとても大事なのです。ホントに無理せんといてください。


しかし告知です。


ONJT+ レコ発ライブ! (大友良英・仮復帰ライブ第一弾)
大友良英(g)、水谷浩章(b)、芳垣安洋(ds)+Sachiko M(sinewaves)、Jim O'rourke(EMS synthesizer).
ONJT+のファーストアルバム「Bells」「Lonely Woman」の2枚同時発売を記念した、クリスマススペシャルライブ。次の10年を予言するスペシャルな日になるでしょう。
=クリスマス・スペシャル=
※この公演にご来場の全てのお客様に、ピットインからのクリスマス・プレゼント付きです。
12月24日(金)/新宿Pit Inn/19:30開場/20:00開演/¥3,500
※ダウトミュージックは物販コーナーを仕切ります。購入いただいた方にはもれなくダウトミュージックステッカーが無理矢理付いてきます。いらないと言われても差し上げます。


17日(金)はまさに呪われた日でありまして、大友良英は急性低音障害型感音難聴になるわ、一楽儀光はライブ中に急性腹膜炎で運ばれるわ、ヨメは軽い交通事故に遭うわで、エラい日でした。ヨメは気圧のせいであろうと分析していますが、まぁそういう日もあるのですね。でも三人ともしっかりと回復に向かっており、神様が居るとするならば神様に感謝したいところです。

ここ一週間。

11/22〜11/28までぶっ続けでライブでした。まとめましょう。


11/22(月) Japanese New Music Festival凱旋ライブ。3人で7バンド。河端一津山篤吉田達也 @ 秋葉 Club Goodman。  抱腹絶倒、天下一品。もはや演芸の域までに達したと思える3人。笑いあり涙ありの変種音楽大全。
11/23(火) Peter Broetzmann、灰野敬二、Jim O'Rourke @ 新宿ピットイン。  凶暴と美が同居するこの3人ならではの達観な即興。ペーターさんのサックスは演歌私説、本日も崩れず。ヨカッタ。
11/24(水)〜11/26(金) アルタード・ステイツ3デイズ @ 新宿ピットイン。演目…24はアルタード・ワンマン、25はアルタード+梅津和時巻上公一、26はアルタード・プレイズ・キング・クリムゾン(メンバー:アルタード・ステイツ < 内橋和久、ナスノミツル芳垣安洋 >、岡本洋 kbd、青木タイセイ tb,kbd、塩谷博之 fl,ss、吉田隆一 bs,ts,fl,b-cl)。  世間的に見ると目玉は三日目なのだが、私的に言わせれば目玉は初日。ピュアなアルタードの音が存分に堪能できる貴重な日です。しかしそう思ってる人は世間には少ないらしいということを再認識。うっちゃんも言ってたが、あんたらアルタードが好きなんじゃなくてクリムゾンが好きなんやろ。来年のカヴァー企画も着々と進行中(笑)。
11/27(土) 高瀬アキ、井野信義、田中徳崇(ゲスト:内橋和久) @ 新宿ピットイン。  アキさんのピアノはいつ聴いてもカッコいい。「ピアノ・トリオ」というとユニオン・ジャズ担当者時代の重圧がふと頭をよぎりいたたまれない気分にもなるが、こういうピアノ・トリオなら全然OK。全て作曲作品だがダイナミズムに溢れてガツーンと来る音楽はどんなスタイルでも好きです。
11/28(日) ENSEMBLES 2010 オープニング・フェス @ 水戸芸術館(出演:大友良英山本精一カヒミ・カリィテニスコーツ七尾旅人、梅田哲也、山本達久、小林幹、duny's coke、さいとうゆい ほか)  6時間があっという間に過ぎた。それほど興味深い部分満載のオープニング・フェス。あちこちで予期せずに起こる出来事ときちんと決められたライブ時間というプログラミングは、もしかして音楽に集中できないかもという当初の予測を嬉しく裏切ってくれた。音楽に集中出来たし、あちこちで起こる出来事にも存分に楽しめた。二時間かけて水戸まで行った甲斐があったというものだ。遠くから来場した友人たちも多数いて、まったり過ごす時間、ひとりでインスタレーションを観聴きする時間、これが自分の中でとてもバランスよく配分できたということだろうか。ただしさすがに300人(だっけ?200人だっけ?)も観客がいるとさすがにインスタレーションの微細な「音」には集中できない。これは機会をもう一度作って行くしかないだろうなと思わせるに十分な展示とからくりである。1月に再度訪れようと思っているが、ダブル・オーケストラがあるときの昼も人が満杯っぽいので、スケジュール調整が必須。


CD、売れてます! 静寂も、ONJT+も。そして旧譜も。本年一年間スゴく苦しかったのですが、ようやくここに来て報われた感じ。なんせ直売部の売上がとても良くなった。皆さまがdoubtmusicを応援してくれている熱気をひしひしと感じておる次第でございます。世間がCDが売れなくて、などという泣きごとを言っている実感とは、今は正反対の感じです。まあ数ヶ月後にまた泣きごとを言っているかも知れませんが。


ONJT+のレコ発ライブは12月24日(金)@新宿Pit Innです。
http://www.pit-inn.com/sche_j.html
静寂(灰野敬二ナスノミツル・一楽儀光)のレコ発ライブは来年3月11日(金)@高円寺HIGHです。(詳細未定)
http://www.koenji-high.com/0inside.html

blacksheep公開録音、目撃者募集中!

doubtmusic presents blacksheep 公開録音 限定客数40名様


2008年8月10日にdoubtmusicからリリースしたblacksheepのファースト・アルバムはあれよあれよあれよと言う間に初回プレス分が完売いたしましてですね、いま品切れ中です。N.Y.のDowntown Music Galleryの店主・ブルースさんがいたく気に入ってくれまして、けっこうお客さんに推薦してくれたみたいで、N.Y.C.にも多くのblacksheepファンがいると思われます。さてそこでN.Y.録音ですよ! と言いたいところなんですが経費が出ないので吉祥寺録音です。公開録音。約一時間半、吉田隆一による作曲作品を録音した後今度は本人がバリトン・サックスをオーバーダビングする、と申しております。そのオーバーダビングも観たい人は観てってください。
ご予約はe-mail : postmaster(at)doubtmusic.com まで。(at)を半角@に変更してください。40名に達し次第締め切りさせていただきます。なお、ここで録音されたものはCDとしてdoubtmusicより2011年2月にリリース予定です。(その時一緒にファーストも再プレスしようと思っておりますので未聴の方は是非!)


公開録音見物料(予約のみ):\2,500(当日清算/基本的にキャンセル不可)
場所:吉祥寺GOK Sound Lスタジオ
日程:2010年12月19日(日)
時間:オープン:16:30/録音開始:17:00〜/オーバーダブ:18:30〜(若干変動があるかもしれません)
飲食物持込み可。ただし録音中にせんべいなどは食べないでください。


blacksheep:2005年に結成された、吉田隆一(bs)、スガダイロー(p)、後藤篤(ts)による変則トリオ。変則であるばかりではなくその音の変態性は吉田の作曲によるところが大きい。2008年にファースト・アルバム"blscksheep"をdoubtmusicよりリリース、各所で話題となり初回プレス分は完売。時に激しく時に端正に紡がれるその音群は「ジャズ」の一言では括れない強度と自由度を持ち合わせ、N.Y. Downtown Music Galleryの名物バイヤー・ブルース・リー氏にも絶賛された。

ONJT+ プレスリリース。ボツにしたテキスト。

つくったCDを売るためには、小売店や配給会社もしくはメディア関係に、売っていただくための「惹句」をこちらで考えなければなりません。つまり英語で言うところの「プレス・リリース」がそれに当たるのですが、今日はそれを一生懸命作っておりました。こういうことをしていると、自分の才能のなさに呆れてしまうばかりです。人の気を惹くようなうまいキャッチフレーズが全く思い浮かばない。
そこで活躍するのが広告代理店という商売です。広告宣伝を代理制作してカネを得るという資本主義の最先端を行く彼らが高収入を得ているのはいかにも納得できる客観的事実なのであります。ああカネがあったら広告代理店にハイカラな宣伝文句を作成してもらいたい。
世の中、だいぶ昔から広告宣伝が全てになってきており、有名タレントを起用したCMとか有名タレントに推薦文を書いてもらうなどしてその商品をアピールするわけですが、その商品の内実よりもむしろどのようなタレントを起用するかによってその商品の信頼度が高まる/落ちるような錯覚がまかり通っておることに憤りを感じているのは私だけではありますまい。(ただしキンチョーのCMなどは大変好感を持っているのですが。)
広告宣伝はとても難しい。特に、音楽という、生きる上で不必要なものを売って行くということはいかにもそれが必要であるかの如く惹句を生み出さなければならない。しかもそれがウソだとバレないように、慎重に。


以下、11月25日発売のONJT + / Lonely Woman と ONJT + / Bells の二作品のプレスリリースを作るにあたって、ボツにした文章をここに掲げます。最終的に出来上がった文章は近いうちにdoubtmusicのウェブサイトに上げますが、事実に即した何の惹句にもなっていないような文章になってしまいました(クスッ、くらいの笑いもあり)。


 オーネット・コールマンが『ジャズ来るべきもの』で「ロンリー・ウーマン」を世に問うたのが1959年。アルバート・アイラーがN.Y.のイースト・リヴァーで死体で見つかったのが1970年。この約10年間がフリー・ジャズの全盛期だったと言えましょう。
 「フリー・ジャズオーネット・コールマンに始まり、アルバート・アイラーで終わった」。そう言い切ることが出来ればすごくカッコいいとは思いますが、そんな単純なことでもありません。しかしある意味この2人がフリー・ジャズという「現象」を象徴しているのには異論がないことと思われます。
 「フリー・ジャズの死」から40年。この40年で音楽の状況は著しく変化してきました。その変化とは何だったのか、それはこのONJT + の二作品を聴くことによって解答が得られるかもしれません。
(ボツ ー 理由:長すぎる。しかもなかなかONJTが登場しない)


大友良英は2004年にONJO大友良英・ニュー・ジャズ・オーケストラ)を組織し、それまでのONJQ(大友、菊地成孔津上研太水谷浩章芳垣安洋)をさらに拡大した現代的な「フリー・ジャズ」を一貫して追求してきました。
(ボツ ー 理由:なんだか真面目すぎる)


doubtmusicから発売されたONJO大友良英・ニュー・ジャズ・オーケストラ)は、世界各地で話題を呼び、ジャズにとどまらない(途中で諦め)
(ボツ ー 理由:なんとなくダサい)


広告代理店は、確実につとまりません。雇うカネもございません。しかし商品の内実には自信があります。ああ、才能が欲しい。

雑誌レビュー掲載の構造。

以下はツイッターにも書いたのでフォローしていただいてる方はすでにお読みかと思いますが、私の妬みをまぁ聞いてください。

(1)今日またイヤな思いをした。あらかじめ白盤(CDR)とPR資料を送っといた○ュージック・○ガジン誌に電話をして「静寂の二作品、レビューに載りますかね?」と問い合わせたところ「白盤だけじゃレビューに載らない」と言われた。会話は大分端折ってますが。

(2)元々レビューのコーナーには載せる気はなくて連載を持っているライターに回したと言う。そのライターは白盤だけ送って来る作品に関してはほとんどの場合レビューを書かないと言う。そのライターの言い分は、ジャケットも込みでレビューを書きたいからだと言う。

(3)その言い分は分らないではない。しかし最終的に何を基準にレビューを書いているかというと結局レーベル側からの恩恵がどれだけあるかということじゃないの?それって。オレがそのライターをソープとかに連れてったら大々的に記事にするんじゃねーか? もしかして。

(4)まあそれは極論だしオレの想像の域を出ないわけだが、そのライターが言うには「売上が厳しくても本チャンを送ってくれるような熱意のあるレーベルを評価する」とのことらしい。あほかと思った。音楽自体よりもレーベルの熱意でレビューが掲載されるらしい。

(5)もちろんこちらとしても売らなきゃならないわけだから二枚や三枚のCDを贈呈することによってレビューが掲載されて、然るべき人々に届けばいいとは思う。しかしなんだか釈然としない。

(6)結局、より資本力、営業力のあるレーベルの作品の方が掲載されるという図式にならざるを得ないわけで、それはいかがなものかと思う(もう思い切りここから妬みに入って行きますよ)。

(7)音楽評論家なんか端っから信用していないけど、雑誌の編集とグルになってそのような構造になっているという実感を伴ってゲロ吐きそうになったよ。しかし結局本チャンのCDを編集部に送付することになったのだが。ヘソ曲げるべきだった、オレが。

(8)なんか敗北感満点。ものすごく落ち込んだ。何に落ち込んだかというと自分の不甲斐なさに。「そんなことならお前のところにはサンプル盤はおろか今後も白盤すら送らねーぞ」と言えなかった自分に。そして私は今そのCD二枚の梱包をしている。


追記:CDの売上がめちゃくちゃ落ち込んでいる昨今、ライターさんも大変だろうとは思う。雑誌編集者も然り。そもそも雑誌もCDと同様売上が落ち込んでいると聞く。雑誌で一番大事なのは編集の筋が通ったところにあると私は思っていて、特に音楽雑誌は何のためにそれが存在するのかという部分をもっとラジカルに突き詰めて考えていただきたいと望んでいる。上記のような状況が存在する限り、音楽ファンはナメられていると思っていただきたい。そもそももう○ュージック・○ガジンには何の期待もしていない。ここ数年だけど。昔は良かった的な感傷に浸る気は毛頭ないけれど、昔はもっと気骨があった気がしているのは私だけではないだろう。ああ、嫉み。妬み。